・中国語のリスニングが早すぎて聞き取れない!
・聞き取れるコツを知りたいな
中国語のリスニングに対して、こんなお悩みをお持ちではありませんか?
今回は、リスニングが苦手な方に向けて、「中国語を聞き取れない理由」と「リスニング力を上げる勉強法・コツ」をわかりやすく解説していきます。
本記事の内容
- 中国語が聞き取れない理由
- 実際に効果があったリスニング力を上げる5つの方法を公開!
- リスニング力を上げる3つコツを紹介
- リスニングにオススメの教材3選
本記事を書いている人

リスニング力を上げるには、「正しい勉強法」と「上達するためのコツ」の両方を知っておかないといけません。
時間をかけているのにリスニング力が上がらない場合、ムダな勉強を続けている可能性が高いです。
本記事を最後まで読めば、リスニング力を上げるために必要なプロセスを理解し、効率的に上達する方法を知ることができます。
ぜひ、本記事で紹介する「コツ・方法」を参考にしてリスニング力を上げていってください!
中国語が聞き取れない理由

結論からいうと「中国語を聞き取れない理由」は、以下の4つのどれかです。
- 発音ができていない
- 単語や文法の知識が不十分
- 同音異義語が多く区別できない
- 話す速度についていけない
わかりやすく解説していきますね。
①発音ができていない
発音ができないと、正確な単語を聞き取ることは難しくなります。なぜなら、発音ができないものはいくら聴いてもわからないからです。
日本人でよく見かけるのが、カタカナ読みの発音です。

ボクは副業で週に一回、中国語を教えていますが発音ができていない方が多いんですよね。
カタカナ読みの発音だと、「正確な中国語の発音」と「自分の発音」とのギャップが出てきます。
その結果、
・カタカナ基準で聞いてしまう
・日本語にはない音の区別ができない
といったような原因で聞き取るのが難しくなってしまいます。
正確に聞き取るためには、発音の基礎がしっかり理解できていないといけません。
具体的に言うと、ピンインを正確に読めていることが前提条件になってきます。
聞き取りが難しいと感じる方は、ピンインを適当に発音している可能性が高いです。
この状態が続くと、リスニングの勉強に時間をかけたところで上達は見込めません。
この解決策として、音読が有効です。
音読は、中国語の音声をマネて発音するので
・自分の発音をネイティブ音声に近づける
・正しい発音パターンが身に付く
といった効果が見込めます。
コツは、ピンインがどのように発音されているのかに注意しながらマネしてみてください。
自分の音声を録音して間違えていないかをチェックすると効果的ですよ!
なお、ピンインの覚え方について、以下の記事でも詳しく解説しています。ピンインを覚えるのに苦戦している方はぜひご覧ください。
②単語や文法の知識が不足
つづいては、「単語や文法の知識が不足」していることです。
当たり前ですが、分からない単語がたくさんあると文章を読むことはできません。読むことができない文章は同じように聞き取りもできません。
例えば、
中文:像你这样傻瓜,谁相信!
お前みたいなバカを誰が信じるんだよ!
というフレーズをドラマで聞いたとしましょう。
「傻瓜」は、「バカ」という意味ですが、意味を知らなかった場合、上記のフレーズを聞き取るのは至難のワザです。
単語に限らず、
・文法
・独特な表現
・成語
などの知識が不足していたら何度聞いても理解するのは難しいです。



その場合は、知っている単語や言い回しをたくさん地道に増やしていくことしか方法はありません。
③同音異義語が多く区別できない
つづいては、「同音異義語が多く聞いてもすぐに区別できない」ことです。
挙げるとキリがありませんが、例えば以下のようなものがあります。


同じ発音ですが声調を理解できていないと聞き取りは難しいんですよね。
でも、残念ながら中国語は同音異義語がたくさんあるのでリスニング力を上達させたいなら避けては通れません。
同音異義語をすぐに判別できるようになるためには、
・声調を理解できていること
・文脈で判断する
この2つを意識していくことがリスニングにおいて大事です。
声調を聞いて区別することができない方は、以下の記事で「覚える方法とコツ」を詳しく解説しているので参考にしてください。
④話す速度についていけない
最後は、「ネイティブスピーカーが話すスピードが早すぎること」です。
ネイティブスピーカーが話す速度は、一分間に「260語分のペース」と言われています。
つまり、1秒の間に「4.3語」を聞き取らないといけません。
さらに、上記で説明したような
・単語&成語
・文法
・声調
・発音
も含めて同時に理解する必要があります。
中国語のスピードが遅いとわかるけど、早くなると分からない原因は「頭で処理するスピードが遅い」からです。
中国語を「聞いてわかる」状態にするためには
聞く
↓
瞬時に処理【単語・文法・声調・発音】
↓
理解
というステップを経てはじめて成立します。
リスニングが苦手な人は、このプロセスが欠けている可能性が高めです。
そのような場合はしっかりとした対策が必要です。
ただ、これから紹介するトレーニングをしていけば必ずリスニング力は向上します。どれでもいいので今日から実践して「听力」を上げていってくださいね!
リスニング力を上げるおすすめの方法を5つ紹介!


それでは、ぼくが実際にリスニング力をあげた方法5つを紹介していきますね。
おすすめするのは以下の通り。
リスニング力を上げる5つの方法
- 音読する
- 単語やフレーズを覚える
- シャドーイングをする
- 多聴する
- ネイティブと会話練習をする
さっそく見ていきましょう。
音読をする
ひとつめは、「音読」です。
音読には、
中国語を正しい語順で言う→日本語を介さずに中国語を頭から理解できるようになる。
といったような効果が期待できます。
中国語を読む時は、日本語に訳しながら読んでしまうという方は意外に多いです。
でも、音読をすることで中国語を頭から理解することができるのでリスニング力の向上に役立ちます。
ぼくも、実際に
・中国語検定2級
・HSK5級
に合格するまでは音読メインの勉強で合格することができました。
実際に、音読には科学的にも効果があることが証明されています。(以下の本を読んで知りました。)
参考文献
音読をやる時のコツとしては、以下の点に注意するといいです。
・音声を聞いてマネる
・上の空で音読しない
特に注意してほしいのが「上の空で音読すること」です。音読しているとだんだん疲れてくるので、「ただの作業」になりがちです。
そうならないように、しっかり意味を理解しながら音読をするようにしてくださいね!
なお、「音読の方法」を以下の記事で「ぼくの経験談」も合わせて詳しく解説しています。参考にしてください。
ぜひ、今日から音読を日々のトレーニングに組み込んでいきましょう。
単語やフレーズを覚える
2つめにオススメするのは、「単語やフレーズを覚える」ことです。
先ほど、中国語は毎秒「4.3語」話されていると言いました。
このような短時間で意味を処理するには単語やフレーズを覚えることが欠かせません。なぜなら、リスニングの時に予測をしやすいからです。
例えば、日本語で
・風邪を_ _ _
という文で空欄に入れるのは「ひく」とか「ひいた」と日本人なら予測できるはずです。それ以外に言い方がないからです。
中国語でもこのような「言葉の組み合わせ」がたくさんあります。
ネイティブがよく使う定型表現や単語を知っているかの違いだけでリスニングは驚くほど楽になります。
中国語の常用漢字は2500語(HSK5級レベル)です。まずは、この2500語を全て聞き取れるのを目標にするとリスニング力が向上しますよ。
実際に、ぼくも中国語検定2級、HSK5級に受かってからは日常会話では困らないくらいのリスニング力に向上しました。



まずは単語やフレーズを大量にインプットすることも意識してくださいね!
シャドーイングをする
つづいては、「シャドーイング」です。
中国語の音声に数秒遅れてついていくように発声するトレーニングのこと。
シャドーイングは音読と違って文章を見ず完全に自分の耳だけで行います。そのため、トレーニングの負荷はかなり高めです。
でも、シャドーイングは先ほど解説したように以下のプロセスを体系的にたどることができます。
聞く
↓
瞬時に(単語・文法・声調・発音を)処理
↓
理解
中国語を中国語の語順のまま理解できるようになると、脳は日本語を挟まなくてもいいように回路を新しく作りはじめます。
しかも、以下のようにサイクルを何度も繰り返すと「単語・文法・声調・発音」の知識も同時に向上させていくことができます。
インプット(聞く)
↓
アウトプット(言う)
↓
インプット(聞く)
↓
アウトプット(言う)
ボクも、実際にシャドーイングを中心に勉強しているので単語がスッと頭に入ってくる感じがわかります。
なお、シャドーイングのときは、以下の点に注意してくださいね。
シャドーイングのコツ
・リズムとイントネーションを意識
・ピンインと声調(四声)を意識する
ネイティブの「抑揚」や「スピード感」を意識するとリスニング力が自然と上がっていきます。



はじめは難しいかも知れませんが、やっていくうちに慣れてきます。5分でもいいので継続しましょう!
なお、シャドーイングの詳しいやり方については以下の記事で、ステップ形式でわかりやすく解説しています。合わせて参考にしてくださいね。
多聴する
つづいてオススメなのは、「多聴」です。
個人的にリスニング力をあげたいなら、大量の理解できる中国語を聞くことは本当に大事だと思っています。
おそらく、リスニングが苦手な方は毎日10分も聞いていないはずです。
厳しいことを言うと毎日10分も聞いていない場合、リスニング力は上がりません。なぜなら、昔のボクもそうだったからです。
先ほどもいったように、中国語を正確に聞きとるには、
聞く→意味を理解する
というプロセスを踏む必要があります。
このプロセス(聞く→理解)を大量に繰り返さないと、自然と中国語を理解できる回路を作ることができません。
個人的には、リスニング力をあげたいなら毎日30分は聞いてほしいと思います。
ボクもどんなに忙しくても30分は必ず聞いています。
そうすると、リスニング力が自然に上がってるのが実感できるんですよね。(反対に、10分以下になると聞き取りが難しく感じます。)
もし、中国語を聞く習慣がない方は、はじめは10分でもいいので聴くのをオススメします。



はじめは、「YouTubeの初心者用コンテンツ」でもいいので始めてみましょう!
ちなみに、ボクは「ドラマ」を中心に多聴をしています。
ドラマで勉強すると
・わからない表現を学べる
・ネイティブの速度に慣れる
・面白いのでモチベーションが続く
といったようにメリットがたくさんあるんですよね。
なかなか、中国語の音声だけを聴くのがつらい方は、ドラマも使って勉強してみてくださいね。
ボクが実際にHSK6級まで合格できた「ドラマの勉強法」は以下の記事でも書いています。詳しい勉強法を知りたい方は、ご覧ください。
オンラインでネイティブと会話練習をする
最後に紹介するのは、「オンラインでネイティブと会話練習をする」ことです。
今まで紹介したトレーニングは、一人でやるため、モチベーションが長く続かない可能性も出てきます。
でも、オンライン会話はネイティブと中国語を話すことでモチベーションの維持にもつなげやすいです。
その上、分からないことがあれば直接聞くこともできます。
会話練習をすることは、
・ネイティブの中国語に慣れる
・自然な表現を大量にインプットできる
・自分の中国語の発音のチェックをしてもらえる
といったようにメリットが大きいです。
ボクも、生の中国語に慣れるためにオンラインレッスンを定期的に入れています。
特にネイティブの中国語に慣れたい人はオンラインレッスンを使わない手はありません。



一人でトレーニングするのを辛いと感じたら、ネイティブと会話を楽しみながら耳を鍛えましょう。そっちの方が一石二鳥ですよ!
ちなみに、ボクがいつも使っているのは【CCレッスン】です。はじめて、オンラインレッスンを使うなら個人的にオススメ!
実際にCCレッスンを使ってよかったなと思う点は、以下の通り
CCレッスンでは、日本語を話せる講師もたくさん在籍しているので「中国語に自信がない方」でも安心して受講できますよ!
現在、2回分の無料体験キャンペーンも行っています。この機会にネイティブと会話を楽しんでリスニング力を鍛えてくださいね。
なお、「CCレッスン」については、以下の記事でも体験談とともに詳しく書いています。
合わせて参考にしてくださいね。


リスニング力を上げる3つのコツを紹介


ここでは、中国語のリスニング力を上げるコツを紹介していきます。
結論からいうと、この3つのコツを意識するだけでOKです!
3つのコツ
- 繰り返し聞く
- 興味のあるコンテンツを選ぶ
- 理解可能な中国語に大量に触れる
さっそく見ていきましょう。
理解可能な中国語に大量に触れる
リスニング音声は「80〜90%理解できるもの」を選んでください。
理由は、理解度が高い音声なら、わからない部分も文脈から推測できるからです。
これは、言語学者のスティーブン・クラッシェンが提唱しているインプット仮説でも説明できます。
ざっと言うと、
「自分のレベル( i )より少し難しい内容( i +1 )を聞くことで、新しい単語や文法が自然に身につきやすくなりますよ。」
という話ですね。


ボクもこのインプット仮説を参考に、中国語を毎日聞いています。
経験上、理解できる中国語の音声を聞いた場合、少し単語が分からなくても話のストーリーを理解することができます。
でも、理解度が50%以下の音声を聞いた場合、ストーリーが全くわからなくなります。
これは、ほとんど理解できない音声は脳が処理できず、ただの雑音として処理しちゃうんからなんですよね。



必ず、自分のレベルより「少し難しい」か「ちょっと簡単」の音声を選んでくださいね。
興味のあるコンテンツを選ぶ
つづいてのコツは、「興味のあるコンテンツを選ぶ」ことです。
興味があるものだと、
・モチベーションが続きやすい
・楽しい
といったように学習している感覚がなくなるんですよね。
しかも、感情的に楽しいと感じると記憶が強化されやすいので「関連する単語」や「フレーズ」を覚えやすくなります。
反対に、自分にとって興味のない話題(料理や歴史など)をいくら聞いても「積極的に聞こう!」という気になりませんよね?
なので、リスニングするときは必ず興味のあるものを選ぶようにしてくださいね。



HSKや中検などの音声を聞くよりも頭に入りやすくなりますよ!
繰り返し聞く
最後は、繰り返し聞くことを意識してください。
中国語を繰り返し聞くことは、脳の聴覚野を活性化させることができます。
この部分が活性化すると
・発音
・イントネーション
・新しい単語
を自然に覚える助けになることがわかっています。
ボクは、記憶力が悪いのですぐに単語を忘れてしまうのですが、繰り返し聞くことで忘れる頻度が減りました。



個人的には、一度聞いたものは、最低でも3回は聞いておくことをオススメします。
単語も自然と定着してきますよ!
リスニング力を上げるオススメの教材3選


ここからは、リスニングにオススメの教材を紹介していきますね。
僕が使ってきて心からいいと思ったのはこの3つです。
リスニングにオススメの教材
- はじめよう中国語音読 初級編
- 通訳メソッドを応用した中国語短文会話800
- 改訂新版 瞬訳中国語 初級編
はじめよう中国語音読 初級編
はじめにオススメするのは、「はじめよう中国語音読 初級編」
このテキストは、音読に特化していてちょうどいい長さの文が収録されています。
オススメな点
- 発音の仕方が詳しく解説されている
- 覚えるべき初級単語「800語」を覚えることができる
- ポーズ付き音声もあるのでシャドーイングにも併用可能
この教材は、ボクがリスニングに悩んでいた時に買った本なんですけど実際にリスニング力が上がったのでびっくりしました。
当時は、中検3級のリスニングも聞き取れないような状態だったんですよね。でも、このテキストのおかげで中検3級にも一発で合格できました。
音読がはじめての方なら、これ一冊でOKです!
はじめは聞き取りに苦労すると思いますが、音読を繰り返すことで徐々に聞ける音が増えていくのを実感できますよ。
僕が「はじめよう中国語音読 初級編」を使ったレビューは以下の記事で詳しく書いています。合わせて参考にしてみてください。


通訳メソッドを応用した中国語短文会話800
続いて紹介するのは、「通訳メソッドを応用した中国語短文会話800」
このテキストの中国語は、聞くとわかりますがめちゃくちゃ早いです。でも、早い中国語に慣れたいなら使わない手はありません。
オススメな点
- 全文が会話文なのでテンポが良い
- シャドーイングや多聴としても使える
大抵の音声(市販の教材)は、スピードが遅いためリスニングが比較的かんたんです。
でも、先ほど「中国語を聞き取れない理由」でお伝えしたように、音声が早くなった途端に聞き取れなくなるのは、
聞く
↓
瞬時に処理(単語・文法・声調・発音)
↓
理解
というプロセスができていないのが原因でした。
でも、この教材を使えば早い中国語に慣れるので「音声に付いていけない問題」を解決できます。
なかなか早い音声を聞き取ることができない方はまずは使ってみてください!短文なので、ボクは毎回シャドーイングをしています。





早い中国語に慣れればHSKや中検のリスニングが「遅すぎ!」って実感できますよ!
改訂新版 瞬訳中国語 初級編
最後に紹介するのは、「改訂新版 瞬訳中国語 初級編」。
この「瞬訳中国語 初級編」は、リスニング用の教材ではなくフレーズを覚えるのに最適です。
オススメな点
- ネイティブがよく使うフレーズを収録
- 中国語検定の資格にも対応
- 中国語の語順を自然に覚えられる
中国語を聞き取るのは、フレーズや重要な単語をいかに多く知っているかが重要です。
先ほどもいったように、聞き取りが楽にできるようになりたいなら「言い回し」や「単語」を多く覚えることが近道です。



少しでも知っている単語を増やしてリスニング力アップを目指していきましょう!
まとめ:トレーニングをしてリスニング力アップを目指そう!
今回は、「中国語のリスニングを聞き取れない理由」と「リスニング力を上げる5つの方法・コツ」をお伝えしました。
ざっとまとめるとこんな感じ
本日のおさらい
- 中国語が聞き取れない理由
- 発音ができていない
- 単語や文法の知識が不十分
- 同音異義語が多く区別できない
- 話す速度についていけない
- リスニング力を上げるおすすめの方法を5つ紹介!
- 音読する
- 単語やフレーズを覚える
- シャドーイングをする
- 多聴する
- ネイティブと会話練習をする
- リスニング力を上げる3つのコツを紹介
- 繰り返し聞く
- 興味のあるコンテンツを選ぶ
- 理解可能な中国語に大量に触れる
中国語を聞いて正確かつ早く理解するためには、
聞く → 瞬時に処理 → 理解
というプロセスが必要でした。
このプロセスを取り込みたかったら今回紹介したトレーニングが有効です。さっそく、ひとつでもいいので今日から試してみてくださいね。
また、これらのトレーニングを始める前にピンインが正しく読めないと意味がありません。
ピンインに自信がない方は、以下の記事でマスターする方法を詳しく解説しているので参考にしてください。


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