※2025年2月13日に最新の情報に更新しました!
・シャドーイングに効果があるのか知りたい!
・シャドーイングの具体的なやり方を知りたい!
・オススメの教材・YouTubeとかないかな?
今回は、こんなお悩みを解決していきます!
本記事の内容
- シャドーイングとは?
- シャドーイングをオススメする5つの理由を紹介
- 効果的なシャドーイングのやり方をステップ形式で解説!
- シャドーイングする時の注意点
- シャドーイングにオススメの教材3選
- シャドーイングにおすすめのYouTubeチャンネル【初級〜中級レベル】
- 中国語のシャドーイングに関するよくある Q&A
本記事を書いた人

中国語学習で代表的なトレーニングとして、シャドーイングは有効な学習方法です。
とはいえ、シャドーイングをする時に間違えた方法でやっている人が多いのも事実。
そのまま、続けていても、中国語のレベルは上がらないどころか発音に変なクセがついてしまいマイナスです。
そこで、本記事では中国語の家庭教師をやっているボクがシャドーイングを効果的に行うためのノウハウを解説します。
最後まで、読めば「シャドーイングの効果」から「具体的なやり方」までステップ形式ですべて理解できます。
どれも今日からできることなので、さっそく実践してみてくださいね!
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シャドーイングとは
シャドーイングとは、中国語の音を聞きながら少し遅れて同じように繰り返す練習法のこと。
非常に集中力が必要なトレーニングですが、さまざまなメリットがあるため中国語を習得するなら試しておくべきトレーニングの一つです。
ただ、シャドーイングは、
中国語を聞きながら→同時に発音をする
という高負荷のトレーニングなので、はじめてやる人にとっては難しいです。
とはいえ、シャドーイングはメリットがたくさんあるのでやらない手はありません。以下で詳しく解説します。
中国語学習にシャドーイングをおすすめする5つの理由
結論から言うと、シャドーイングをおすすめする理由は5つあります。
- 発音力の向上
- リスニング力が向上
- スピーキング力が向上する
- 文法・単語力の向上
- イントネーション・リズムが身に付く
詳しく見ていきましょう。
①発音が向上する
1つ目は、発音が向上することです。

シャドーイングは、正しい発音をマネすることで、口や舌の動きを自然に鍛えることができます。
そのため、変なクセがついた発音をネイティブの発音に近づけることができます。
発音ができないという方は、日本人にありがちなカタカナ読みをしてしまっている可能性が高いです。
そんな方は、シャドーイングをすることで中国語の正しい音を認識できるので発音力の向上を期待できます。

特に4声やピンインに意識を向けがちの人は、頭で考えなくても自然に発音できるようになりますよ。
②リスニング力が向上
2つ目は、リスニング力がアップすることですね。


中国語の音声を正確にマネるためには、しっかりと聞き取る力が必要です。
文章を読むときは視覚に頼りがちですが、シャドーイングでは音だけが頼りになります。
そのため、耳は必死に音を捉えようと集中するので、リスニング力が向上するんですよね。
また、シャドーイングを続けることで、脳内に「聞いて理解できる中国語の音」が蓄積されます。



つまり、一度口にした中国語は、時間が経っても忘れにくいので聞き取りやすくなります。
③スピーキング力が向上
3つ目は、スピーキング力の向上です。


シャドーイングするときは、「文型・語順」が正しい中国語を発話します。
そのため、トレーニングしていくうちに中国語の語順をそのまま理解できる脳が出来上がります。
中国語を話すときに、考えてしまうのはシンプルにインプット不足が原因。
でも、中国語の正しい語順を言うトレーニングをすれば、自然に脳内にインプットされていきます。
話す際にも瞬時に文を組み立てやすくなるので、「語順がわからない」という問題をクリアすることができます。



中国語は語順が決まっているので、シャドーイングで文を覚えてしまえば話すのは簡単に感じますよ!
④文法・単語が定着する
続いては、文法や単語が定着しやすくなることですね。


シャドーイングは「インプット→アウトプット」を繰り返す学習法です。そのため、インプットした内容を実際に使うことで、スムーズに頭に定着しやすくなります。
単語や表現は、見るだけでは覚えにくく自分の口で発するトレーニングをしない限り、なかなか定着しません。
特に、分からない単語や表現が出てきたときは、
調べる → 言う → もう一度シャドーイングする
このサイクルを繰り返すことで、ただ覚えるだけでなく、実際に使える知識として定着させることができます。



継続することで、文法のパターンやフレーズが自然と身につき、スムーズに話せるようになりますよ。
⑤イントネーション・リズムが身に付く
最後は、「イントネーション」や「リズム」が身につきやすくなることですね。


中国語の音声を聞き、何度もマネる練習を繰り返すことで「文を適切な位置で区切る」ことができるようになるからです。
その結果、不自然な場所で区切ることが減るため自然なイントネーションが身につきます。
特に、初心者の方は、文を読むときに不適切な場所で区切ってしまうことが多くなりがち。
でも、シャドーイングを取り入れることで、この問題を解決しやすくなります。



ネイティブのような自然な中国語を話したい方は、積極的にシャドーイングを取り入れてみましょう!
効果的なシャドーイングのやり方をステップ形式で解説!
では、ボクが生徒に教えているシャドーイングのやり方をステップ形式で解説していきますね。
やることは、以下の通りです。
ステップ
- 精聴する
- 音源のスクリプトを理解する
- 音を聞きながらリピートをする
- テキストを見ずにシャドーイングする
それぞれ解説していきます。
ステップ①:精聴する
まずは、音声を精聴していきましょう。


ポイントは、「これ以上聞き取れない」というくらいまで音声をきくこと。
途中でスクリプトを見てしまうと、聞き取りができなかった部分を確認することができません。
自分のリスニングレベルを確認するためにも、とにかく音声だけに意識を向けてください。



この時点で「聞き取れなくて、自分はだめだ」と落ち込まなくても大丈夫。
いくら聞いても分からないところは、シャドーイングを繰り返すことで聞き取れるようになります。
このステップでは、聞き取れない音声の「発音・4声・リズム」などに集中してくださいね。
ステップ②:音源のスクリプトを理解する
精聴が終わったら、スクリプト(文章)を読んで理解するステップです。
このステップで確認することは以下の通り。


上記のことをしっかり理解していないと使える知識としてインプットできません。
分からないところは辞書やスマホで調べて、理解度が100%になるまで精読をしてくださいね。



ペースを落としてもOKなので、ゆっくり「文の構造・意味」をチェックしましょう。
ステップ③:音を聞きながらリピートをする
ステップ②を終えたら、音を聞きながらリピートをしていきましょう。


リピートは音声につられてどうしても上の空で読んでしまいがちです。
でも、上記の点を意識することで文の構造をしっかり理解しながらアウトプットすることができます。
発音もおろそかにならないように声を大きく出すことも忘れないでくださいね。



5 回ほどリピートすれば、意味がつかめてきますよ!
ステップ④:テキストを見ずにシャドーイングをする
ステップ④を終えたら、テキストを見ずにシャドーイングをしていきます。
シャドーイングでもリピートと同じように以下の点を意識しながら1〜2秒遅れで発声してきましょう。


もし全然できない場合は、文章を見ながらやってもOK。
慣れたら、もう一回文章を見ずにシャドーイングに挑戦しましょう。



何度もこのステップを繰り返すことで、シャドーイングに徐々に慣れていきますよ!
シャドーイングする時の注意点
シャドーイングをする際に以下の注意点にも気をつけてください。
・暗記をする
・長時間続ける
・自分のレベルより難しい教材を使う
・聞き取れない部分を放置する
・間隔を空ける
詳しく解説します。
暗記をする
シャドーイングを行う際、暗記しないように注意してください。
なぜなら、「聞こえた音をそのまま口に出す」というプロセスが機能しなくなるからです。
シャドーイングの基本は、「音声を聞く → 声に出す」という流れです。
しかし、暗記してしまうと、
覚えた内容 → 声に出す
となり、次に言うことを事前に知っている状態で発声することになります。これでは、本来のシャドーイングの効果が得られず、ただ形だけマネしているにすぎません。



必ず「音声を聞く → 声に出す」という流れを意識して、正しいシャドーイングを行いましょう。
長時間続ける
次に注意すべき点は、長時間続けないことです。
シャドーイングは高い集中力を要するトレーニングですが、効果を求めるあまりずっと続けてしまう人がいます。
確かに、シャドーイングは継続すればするほど上達します。しかし、長時間行うと集中力が続かず、効率が下がってしまいます。
そのため、以下のように時間や回数を区切って取り組むのが効果的です。
- 15回だけシャドーイングを行う
- 10分間だけシャドーイングを行う
このように制限を設けることで、集中力を維持しやすくなります。



シャドーイングはだらだらやらずメリハリをつけて効果的に学習していきましょう!
自分のレベルより難しい教材を使う
つづいては、自分のレベルより難しい教材を使わないことですね。
理由はシンプルで、挫折しやすいからです。
シャドーイングはもともと負荷の高いトレーニングです。
そこに難易度の高い教材を使うと、文の構造や単語が難しすぎて、音声についていくこと自体が困難になってしまいます。
そのため、最初は以下のどちらかのレベルを選ぶといいです。
・自分のレベルよりも一段低いレベル
・自分と同じくらいのレベル
特に、一文が長すぎる教材を選ぶと、情報量が多くなりすぎて、頭が追いつかなくなります。



初めてシャドーイングをする人は、一文が10語程度の短めなものから始めるのがオススメです。
聞き取れない部分を放置する
シャドーイングで聞き取れない部分を放置すると、聞き取れないままの状態が続きます。
そのため、リスニング力も伸びにくくなります。また、正しく発音できない音は聞き取ることも難しいので、発音の改善も期待できません。
シャドーイングは、聞き取れないところを聞き取れるようにするために必要なトレーニングです。
もし聞き取れない部分があれば、一度音声を止めてスクリプトを確認しましょう。
そうすることで、発音や意味を理解できるので効果的な学習につながります。



放置せず、一つずつ聞き取れる部分を増やしていってくださいね。
間隔を空ける
シャドーイングは、間隔を空けず毎日続けることで効果が最大化します。
発音やリスニングは継続的な練習が必要なスキルだからです。間隔を空けると、せっかく鍛えた耳や口の動きが鈍り、習得に時間がかかります。
毎日続けることで、脳が音に慣れ、スムーズに処理できるようになります。
せっかく覚えた音を忘れないためにも、シャドーイングを毎日の習慣にしてしまいましょう。



継続こそが、シャドーイングの効果を引き上げるカギですよ!
中国語のシャドーイングにおすすめの教材3選
つづいて、初心者がシャドーイングをやるのにおすすめな教材を紹介していきます。
僕がオススメするのは以下の3つです。はじめてでも、この3つだけで中国語力を爆上げできるので参考にしてください。
- はじめよう音読中国語
- 口を鍛える中国語
- 通訳メソッドを応用した中国語短文会話800
①はじめよう中国語音読 初級編
1冊目は「はじめよう中国語音読 初級編」です。
この教材は、テーマが音読ですがシャドーイングにも適しています。
ちょうどいい長さの文章が60章あるので、シャドーイングすれば十分な力が身につきますよ。
オススメな点
ぼくは、この教材をやり始める前は、中検3級のリスニングパートで5割しか取れませんでした。
でも、2ヶ月間シャドーイングと音読をやった後に受けた試験では
リスニングパート:90点
筆記パート:86点
を取ることができました。
シャドーイングの入門書を探している方は、まずはこの一冊から始めれば間違いありません。
②通訳メソッドを応用した中国語短文会話800
最後に紹介するのは、「通訳メソッドを応用した中国語短文会話800」です。
主に日常会話の短文が収録されているため、実用的な中国語を身に付けるのに最適。
オススメな点
音声を聞くとわかりますが、他の教材と比べるとスピードがメチャクチャ速いです。
現地の人が話すのと変わらないスピードなので、初心者には難しいかもしれません。
でも、この速度でシャドーイングできるようになればネイティブの話すスピードについていけるようになります。
僕もこの教材で何度もシャドーイングを繰り返したことで、ネイティブのスピードについていけることが増えてきましたよ。



特に実践的な会話を重視している方は、使ってみることをオススメします
③口を鍛える中国語 初級編
つづいて、紹介するのは「口を鍛える中国語 初級編」です。
本書は、スピーキング用の本ですが音声もついているので安心してシャドーイングにも活用できます。
オススメな点
本書の例文をシャドーイングしていくうちに、実用で使えるフレーズが知識として入ってきます。
レベルは、初級ですがすべての例文を覚えてしまえば会話で困ることはありません。
実際に、ボクも本書のおかげで中国語の語順を身につけることができました。



中国語を話す時に日本語で考えてしまう方は、本書をシャドーイングすればそんな悩みを解決できますよ!
シャドーイングにおすすめのYouTubeチャンネル【初級〜中級レベル】
YouTubeにも、シャドーイングに向いているたくさんの良いコンテンツがあります。
ここから僕がおすすめするシャドーイングに最適なYouTubeチャンネルを紹介していきますね。
ケンドラ・ランゲージ・スクール【初級】
まず、一つ目は「ケンドラ・ランゲージ・スクール」
シャドーイングするのに最適な動画がたくさんあります。
中国語→中国語→日本語
の順に音声が流れるので、家でも運動中でも場面を選ばずにシャドーイング練習が可能です。
シャドーイングだけでなくフレーズや日常表現を聞き流しできる動画もあるので、このチャンネル一つで、いろんな使い方ができるのが特徴的。



このチャンネルの動画は、短文でシャドーイングできるので初級者でも安心して取り組めますよ!
Mandarin Click【初級】
次にオススメするのは、「Mandarin Click」
こちらのチャンネルも、いろんなストーリーの動画がたくさんあり初級者にオススメできます。
内容も幅広く楽しく中国語を学ぶことができます。
特に動画に出てくる女性の中国語は、とてもキレイな発音なので聞き取りやすいです。
また、実際に口の動きをマネながらシャドーイングすることもできるのでかなりオススメ。



音声は少しゆっくりなので、自分に合ったスピードで調節してシャドーイングしてくださいね!
SyS Mandarin【中級】
最後に紹介するのは、「SyS Mandarin」です。
このチャンネルの内容の幅はとても広く
・ドラマ
・ニュース
・スピーチ
・映画
と実用的な中国語を学ぶのに最適です。
動画内では、何回も中国語をリピートしてくれるのでシャドーイングしていくうちに慣れてきます。
初級レベルの方には少し難しいかもしれません。合わない場合は、初級で紹介した動画からはじめましょう。



レベルが中検3級・HSK4級の方ならこのチャンネルを問題なく活用できます
中国語のシャドーイングに関するよくある Q&A
ここでは、中国語のシャドーイングによくある Q&Aをまとめました。
1日何分くらい練習すればいいですか?
15〜30分は続けるようにしましょう。
毎日、少しの時間でも継続していけば効果が出はじめます。
シャドーイングは集中力が非常に必要なトレーニングなので、1時間以上続けないようにしてくださいね。
集中力が切れた状態で、シャドーイングをやっても効果は薄いです。
どのくらいの期間続ければ効果がでますか?
1ヶ月くらいから効果が出始めます。
ボクの経験上、シャドーイングを1ヶ月やると短文の聞き取りがラクになってきたのを感じました。2ヶ月経てば、長文の聞き取りも徐々に慣れてきます。
また、音読もやることで効果が最大化されるので合わせてやるのをオススメします。
すぐに口が回らなくなります。どうすればいいですか?
そのような悩みは、以下の2つが原因です。
・中国語の音の変化をうまく再現できていない。
・中国語の発声に必要な口周りの筋肉が十分に鍛えられていない。
はじめは、中国語を発話するのに慣れていないため口が回りません。
シャドーイングを繰り返すうちに、そのような悩みは克服することができます。
「1ヶ月以上やっているけど改善しない」という場合はピンインが読めていない可能性があります。
その場合は、発音の基礎を学びなおしましょう。
以下の記事でピンインをマスターする方法を詳しく解説しています。参考にしてください。
シャドーイング音声が自分の声で聞こえません。どうすればいいですか?
ヘッドホンをつけるか自分の声を少し小さくすることで解決できます。
シャドーイングを行う際は、音源と自分の声の音量バランスに注意しましょう。
一方の音が大きすぎると、もう一方が聞き取りにくくなり、効果が十分に得られません。
シャドーイングは中国語初心者でもやっていいのですか?
全くの初心者であれば、やめておきましょう。
発音の基礎や文法が頭に入っていない状態では効果は出ません。
意味がわからない文章をいくらシャドーイングしたところで、脳は意味のない情報として処理しまいます。
まずは、「文法や単語」の基礎をしっかり学び、その後でシャドーイングに取り組みましょう。
まとめ:シャドーイングを日々のトレーニングに組み込もう!
今回は、シャドーイングがオススメな理由からやり方まで解説してきました。
おさらいですがシャドーイングがオススメな理由は、以下の5つでした。
- 発音力の向上
- リスニング力が向上
- スピーキング力が向上する
- 文法・単語力の向上
- イントネーション・リズムが身に付く
総合的な中国語スキルを身につけるのに「インプット」も必要ですが、アウトプットも必要です。
そのために、最適なトレーニングの一つが「シャドーイング」。
覚える→すぐにアウトプットする
このサイクルを何度も繰り返していけば上達が早くなります。



今日からシャドーイングを日々のトレーニングに組み込んでくださいね!
なお、ピンインが読めていないといくらシャドーイングをしたところで上達はできません。
「【ピンインを覚えられない人必見】中国語初心者が試すべき効率的な覚え方とコツを解説」という記事で、詳しくピンインの覚え方についても解説しています。
ぜひ、マスターしてからシャドーイングに移行してくださいね。


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