・聞き流しの効果はあるのか知りたい
・聞き流しするなら、どんなことに気をつければいいの?
・聞き流しに効果があるYouTubeチャンネルを知りたい
本記事ではこんなお悩みを解決していきますね。
本記事の内容
- 中国語を聞き流すだけでは効果がない理由
- 聞き流しでも3つコトを「意識しながら」聞けば効果はある
- 「聞き流しの効果」があったオススメYouTubeチャンネルを紹介!
- 中国語の聞き流しについてよくある質問
本記事を書いた人

こんにちは、HSK6級に独学で対策なしで合格したコウキです。
本記事では、「聞き流しの効果」と「効果的に活用する方法」を解説していきます。
聞き流しは、結論からいうと効果はありません。
とはいえ、リスニング力をもっと上げたい方にとって有益な内容になっています。
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
中国語を聞き流すだけでは効果がない理由

冒頭でも言いましたが、中国語を聞き流すだけでは効果は出ません。
その理由は主に2つあります。
- 「理解可能なインプット」が不足している
- 注意が向いていない
わかりやすく解説していきますね。
「理解可能なインプット」が不足している
理解可能なインプットが不足しているとそもそも聞き取れません。
「理解可能なインプット?何それ」て思われるかもですが、簡単にいうと
・単語
・文法
・フレーズ
・発音
といった知識のことですね。
例えば、「苹果」という単語を知らないのに、その音声を聞き続けても意味はわからないはずです。

さらに、長い文章の中に知らない表現がたくさんあったら、聞きとるのは至難のワザといえます。
このような理由で、「音声を流しているだけで、内容が理解できるようになる」ことはありません。
とはいえ、「聞き取れるようになるにはどうすればいいの?」って思いますよね。
そんな方は、まずは精聴してみましょう。
一語一句を注意深く聴き取ることを目的にしたトレーニング
精聴することで
・正確に聞き取る力
・自然な表現を身につける
といったようにリスニングの基盤を作ることができます。
聞き流しよりも、効果が出るのが早く効率的なのでオススメですよ。
なお、具体的な精聴の勉強方法に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
合わせて参考にしてください。
注意が向いていない
また、注意が向いていないことも関係しています。
聞き流しは「受動的な学習方法」だからです。
音に注意が向いていないと、脳は中国語を「ただの雑音」として処理しちゃうんですよね。
なぜかというと、音を聞き流すだけだと脳が情報を処理するのが少なくなるからです。

先ほども、言ったようにわからないことを聞き続けても理解できません。
そうなると、脳は
理解できない→意味がない情報
といったように処理します。
なので、聞き流しを続けても中国語力が上がることはほぼ期待できません。
聞き流しでも3つコトを「意識しながら」聞けば効果はある

とはいえ、「聞き流し」自体に問題があるわけではありません。
ほとんどの人は聞き流しの活用法を間違えているだけです。

結論から言うと、「意識的に」聞けば効果が出てきます。
聞き流しの時にこの3つを意識するだけでOKです!
- 必ず理解できるものを選ぶ
- 音声を何度も止めない
- 繰り返し聞く
実際に、ぼくも気をつけていることなのでぜひ参考にしてください。
①必ず理解できるものを選ぶ
まず、リスニング音声は「必ず理解できるもの」を選んでください。
先ほども、言ったように聞いてもわからないものは、何度聞いてもわかりません。



具体的にいうと80〜90%聞き取れるものを選ぶと効果的ですよ!
なぜかというと、80〜90%聞き取れていれば、残りの10〜20%を聞き取れなくてもこんなことができます。


ぼくの経験上、理解度が高い中国語の音声を聞いていると知らない単語でも
「こんな意味かな?」
みたいに、感覚的にわかることがあります。
このプロセスは、「インプット仮説」を用いて科学的にも説明できます。
言語学者のスティーブン・クラッシェンが提唱した理論
簡単に言えば、「自分のレベルよりもちょっと難しいモノを聞けば、自然と単語や文法の習得ができますよ」という話です。


逆に、理解度が低すぎる音声を聞いても、脳がそれを情報として処理できません。
つまり、「ただの雑音」になってしまうということです。



リスニング音声選びでは、ぜひ理解度80〜90%のものにしてくださいね。
②音声を何度も止めない
つづいて、意識すべきことは音声を何度も止めないようにすることです。
なぜかというと、目的は「すべての音を聞き取ろうとする」のではなく
「全体を通してだいたい理解できること」
だからです。
ボクも初めて長い文章を聞いた時によく音声を止めていたんですけど、
・細かい単語やフレーズに集中しすぎる
・全体の文脈や話の流れを把握しにくくなる
みたいな感じで効率的じゃないことに気づいたんですよね。


何度も言いますが、100%理解を目指す必要はありません。
全体を通して、話の文脈がわかれば確実に理解可能なインプットができています。



わからない部分を気にしすぎないようにしてくださいね!
③繰り返し聞く
最後は、「繰り返し聴く」ことです。
理由は、同じものを何度も聞かないと短期記憶から長期記憶に運ばれないからです。
「短期記憶?長期記憶?」て方がほとんどだと思うのでわかりやすく説明しますね。
例えば、初めて「狗」(犬)という単語を聞いたとします。
でも一度聞いただけでは、脳はこの情報を短期記憶として扱い、しばらくすると忘れてしまうんですね。


でも、次の日にも「狗」を聞くと、脳はその情報を意識し始めます。これを次の日も繰り返します。
そうすると、「狗」が
短期記憶 → 長期記憶
に移動されます。


とはいえ



さっき「わからないものは、何度も聞いてもわからない」って言ってなかった?
と疑問に思う方もいると思います。
安心してください。
リスニング素材の理解度が80〜90 %であれば、自然に覚えます。
その理由は、脳が勝手に補完してくれるからです。
例えば、
中文:昨天我去公园、看见了一只狗。那只狗不停地叫
(昨日公園に行って犬を見ました。あの犬はずっと吠えていました。)
というフレーズを聞いたとします。
「公园」、「看见」、「叫」という単語がわかっていれば、



公園で見かけた吠えている何かは「犬かも」
と予測できるはずです。
聞き取れなかった部分も文脈がわかれば、脳が補完してくれるので予測はカンタンになります!
このプロセスは、理解度50%以下では経験できません。
脳の補完能力を発揮するためにも必ず理解できる素材を選んでくださいね。
「聞き流しの効果」があったオススメYouTubeチャンネルを紹介!
ここからは、ぼくが初級の時に「聞き流し」で使っていたYouTubetチャンネルを紹介しますね。
結論からいうと、「TeaTime Chinese 茶歇中文」がオススメ!
このチャンネルの対象レベルは初級から中級レベルなので、基礎単語がわかれば聞き取れます。
オススメポイント
- スクリプト付き
- 話す速度がゆっくり
- テーマがニュースや歴史、文化と幅広い
ボクも初級者のころ長い文章を聴くのが苦痛でした。
でも、この「茶歇中文」のチャンネルを聴きはじめてから、長い文章でも苦じゃなくなってきたんですよね。
リスニングの長さは、だいたい10〜20分くらい
その際に受けた中検3級のリスニングパート大問2(長文)で満点も取れました。


他の勉強も並行してましたが、長文の聞き取りができるようになったのはこのチャンネルのおかげといえます。
これから、聞き流しを始めようと思っている方には、個人的にオススメしたいチャンネルです。
ぜひ、始めのステップとして活用してくださいね!
中国語の聞き流しについてよくある質問


ここでは、中国語の聞き流しについてよくある質問をまとめました。
字幕付きの動画やテキスト付き音声を使うべきですか?
はじめは、理解を深めるために、字幕やテキスト付きの音声を使った方がいいです。
なぜかというと、聞き取れなかったところが、スクリプトを見ることで頭に入りやすくなるんですよね。



最初は音だけで聞いて、後で確認する方がリスニング力の向上を実感できますよ。
なお、音声だけでなく音読をすることでリスニング力も確実に上がっていきます。
実際に、音読には、
・発音やスピーキング力の向上
・記憶力の向上
といった効果がエビデンスでも示されています。
なお、音読についての詳しいやり方を以下の記事でも詳しく解説しています。
ぜひ、参考にしてくださいね。
聞き流しだけでは話せるようになりませんか?
残念ながら、聞き流しだけだと話せるようにはなりません。
「話すこと」と「聴くこと」は、脳が違う部分を使っているからです。



話せるようになりたいなら、まずは積極的に会話の練習をしましょう!
それしか残念ながら方法はありません。
とはいえ、「スムーズに話せるようになるにはどうすればいいの?」という方は、以下の記事も合わせて参考にしてください。
実際に、スムーズに話すために必要なことを詳しく解説しています。
一日どれくらい聞けばいいですか?
できるだけ毎日30分でもいいので聴きましょう。
多聴することで、だんだん聞き取れるものが増えてきます。
はじめは、先ほども紹介した「TeaTime Chinese 茶歇中文」くらいの長さ(10〜20分)が最適ですよ。
とはいえ、「音声だけだと、ちょっとハードルが高い」と思う方もいると思います。
そんな方には、まずは動画を見ながら聴くのがオススメ
その中でも、「中国ドラマ」を使うといいですよ。
ドラマを使えば
・字幕のおかげで中国語の読む速度が上がる
・リスニング力の向上
・ネイティブの発音に慣れる
といったように聞き流しよりもメリットが大きいです。



ボクも、ドラマを中心に勉強したことでHSK6級に対策なしで合格できましたよ。
なお、「ボクのドラマを使った勉強法」を知りたい方は、以下の記事でも詳しく解説しています。
参考にしてくださいね。
まとめ:聞き流しはサブ学習として使おう!
ここまで、「聞き流しだけでは効果がでない理由」と「活用方法」を詳しく解説してきました。
ざっくりまとめるとこんな感じ
本記事の内容
- 中国語を聞き流すだけでは効果がない理由
- 「理解可能なインプット」が不足している
- 注意が向いていない
- 聞き流しでも以下の3つを「意識しながら」聞けば効果はある
- ①必ず理解できるものを選ぶ
- ②音声を何度も止めない
- ③繰り返し聞く
- 「聞き流しの効果」があったオススメYouTubeチャンネルを紹介!
- 「TeaTime Chinese 茶歇中文」がオススメ!
- 中国語の聞き流しについてよくある質問
- Q①:字幕付きの動画やテキスト付き音声を使うべきですか?
- A:使ってOK!最初は音だけに注意を向けよう。
- Q②:聞き流しだけでは話せるようになりませんか?
- A:聞き流しだけだと話せないのでアウトプットの練習をしよう!
- Q③:一日どれくらい聞けばいいですか?
- A:できるだけ毎日30分でもいいので聴こう!
何度も言いますが、聞き流しだけでは中国語力が上がることはありません。
上記で解説したように、インプット量(単語や文法、フレーズなどの知識)が足りないと何度聞いてもわからないからです。
とはいえ、聞き流しでも
「理解度が80〜90%くらいの音声」
を使えばリスニング力の向上が期待できます。
ぜひ、本記事を参考にして毎日の聞き流しに役立ててくださいね!
なお、もっとリスニング力を上げたい方は以下の記事で詳しい勉強法を紹介しています。


ぜひ、合わせて参考にしてくださいね。
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